- 日時: 2012/10/09 16:21:05
- 名前: 御津垣 ID: tTAOwkyM
- 編集: 【回数】 7回
【名前】 御津垣 【最終日時】 2012/10/16 00:22:12
- 沙田神社(奥社)
【御祭神】彦火火見尊、豐玉姫命、沙土煮命 【祭祀】 例祭 9月26-27日(本社)
松本市島立区に鎮座する沙田神社では、 例祭などの祭祀に先立ち奥社へ奉告として、当番の代表が登拝をしている。
今回、総代さん方のご好意にて、登拝の機会を得られた。 沙田神社関係者以外での参加は、赤城おろしさんと自分だけである。 (ちなみに別々に申し込んでいる。)
奥社の鎮座地は、上高地へ向かう国道158号 新島々駅の先の鷺沢である。 当然 看板などはなく、総代さんの案内がなければ辿り着けないだろう。
砂利の林道に車を停めて、砂防ダムの工事現場をこえる。 いよいよ山道である。水源地までの道はしっかりしている。 だが、その先はかろうじて踏んだ跡が残っている感じである。 ちなみに水源地には熊もでるという。 休憩をとるたびに、熊よけの笛を鳴らす。
炭焼き小屋跡、熊の爪痕が生々しい木、風穴などを過ぎる。 最後の急坂を登ると奥社に着く。一時間程度か、頂上ではない。
磐座であろう巨石の前に、石祠が祀られている。 古代祭祀の形態を見ることができる。 形状から「半岩陰・半露天祭祀」であろうか。
言い伝えでは、神社の創建は649(大化5)年という。 岩陰祭祀から、半岩陰・半露天祭祀への過渡期にもあたる。 この時代から現祭神が祀られていたかは不明である。 ただ、この鎮座地と祭祀形状などから考察するに 本社左相殿に祀られる『沙土煮命』は適当と思えた。
注連縄をはり紙垂をつけ、供物を並べる。奉告祭の準備を整える。 祓詞のあとに、9/26-27に例祭を行うことを奉告する。 この後に玉串奉奠。同行の自分たちも納めさせて頂いた。
奥社の周りで、しばし昼食と歓談。直会みたいな感じだ。 その中で、総代長さんから書籍の紹介があった。 以前、沙田神社の社家であった方が著者で、沙田神社を中心に 式内社について書かれたものであるという。 後日、書籍スレッドにも紹介しようと思うが、ここでも記載しておく。
『式内社の神々』 著者: 武藤清躬 発行所:株式会社文芸社 定価: 700円+税
この奉告の登拝で、例祭に使う萱を刈り取るのかと思っていたが 今は当番の方が別に用意されるとのことであった。
直会(?)も終わり、麓にむかう。 野生の日本猿の群れと出くわす。警戒の鳴き声がひびく。 まさにけたたましいという表現が似合う状況である。 自然豊かといえばその通りであるが、なかなかに度胸が必要な場所だ。
まもなく車に到着。 ここで、総代さん方とはお別れとなった。
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最後に 沙田神社関係者の皆様には 突然の申し出にも関わらず ご対応頂き、 また色々とお世話になったことを改めて御礼申し上げます。
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