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関東の神社めぐり プチ神楽殿掲示板
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瀧山神社登拝 ( No.[9]86 )
日時: 2010/10/25 21:38:09
名前: 御津垣  ID: BQyPjv5s
編集: 【回数】 3回   【名前】 御津垣  【最終日時】 2011/08/22 21:20:56

それは、夏の暑い盛りのこと。
実家から転送されて届いた暑中見舞い。

送り主は、蔵王温泉の旅館山形屋。
「國史見在社 酢川温泉神社」宮司様の旅館からであった。

印刷の文面に、手書きの文がつづく。
『竜山神社が昭和二年頃建立されて大変古くなりましたので
今秋から明春にかけて新しく建立される事になりました。』


瀧山神社(竜山神社)は、西蔵王の瀧山山頂に鎮座する神社である。

瀧山は、刈田岳、熊野岳、地蔵岳などと比べて知名度は低いが、
蔵王はもちろん、山形市街、朝日連峰、月山、鳥海山と眺望に優れ、
コースも変化に富み、かつ比較的簡単に登ることができる。
自分は、名山の一つだと考えている。


瀧山神社(竜山神社)の由緒の概略は以下の通りである。
参考: 『山形の蔵王』 山形市観光協会発行
-----------------------------------------------
708(和銅元)   岩波石行寺、行基菩薩開基、観音堂創建
709(和銅2)   半郷松尾院、行基菩薩開基と伝える。
834〜(承和年間) 龍山開山のため、口の宮・堀田山神社開基と伝える。
851(仁寿元)   瀧山神社創立。
           離宮熊野神社(現 蔵王山神社)
           口の宮酢川温泉神社と、三社一宮。
867(貞観9)   最上郡霊山寺、定額寺指定。三百坊栄える。
873(貞観15)  朝廷、酢川温泉神に、従五位下。
973(天延元)   龍山惣門・鳥居ヶ丘石造明神鳥居、建立と伝える。
1109(天仁2)  成沢八幡神社石鳥居、建立と伝える。
1187(文治3)  西行法師、来訪。
1258(正嘉2)  北条時頼、龍山三百坊の腐敗・堕落・横暴を怒り、
           閉山させたと伝える。
           瀧山山頂から今の中桜田に遷座。
1865〜(慶応年間)西蔵王高原に、慶応年間に建立と見られる、
           三百坊石鳥居が残っている。
-----------------------------------------------

5月の例祭では、三地区
 「蔵王温泉」※1
 「神野(かんの)」※2
 「中桜田」※3
の氏子が、瀧山に登拝し祭典を続けている。

※1 酢川温泉神社の奥宮でもある。

※2 蔵王温泉から見て、瀧山の反対側。
   瀧山三百坊があった場所。最上石鳥居も有名。

※3 国道13号。東北芸術工科大学付近。
   口宮(里宮)が鎮座。


瀧山には、ここでも書いているが昨年5月に登拝している。
御社殿の状態が良くないことは実際に目にしていたし、
山形屋に逗留した際に宮司様から建て直しの考えがあることも
聞いていたが、予想外に行動が早い。
昨年の登拝の頃は、まだカメラの機能を把握してなかったので、
いずれ撮り直しをしなくてはいけないと考えていたのだが、
今秋までに伺う必要がでてきた。

しかしながら、秋までは他県での用事(70%駒形神社さん)で
身動きができない。
実際の行動には、10/16まで待つことになった。

その週は珍しく問題の多い週であった。
出発の金曜日も問題対応の為の残業を強いられた。
疲労した体に鞭を打つように、急いで帰宅し荷物を詰め込む。
一路、山形蔵王へ。

東北道の渋滞もなく、順調に距離を稼ぐ。
途中休憩をはさみ、瀧山前のゲレンデ駐車場に到着は6:00過ぎ。
天気予報では、晴れの予想であったが雨が降り始める。
ついさっきまでは、晴れていたのになんという天気の変化であろう。
今回は、撮り直しがメインなので、雨なら登拝はしない。
車中で眠りながら天候の改善を待つことにした(不貞腐れてます)。
天候の改善が見られたのは10:00過ぎ。
漸くである。天気予報はやはり当てにならない。

もろもろ用意をし、登山口出発は10:20。
特に迷うことはない。ほとんど一本道。
途中、蔵王温泉が一望できる場所、火口壁が見える場所などで
休憩をとりながら、頂上到着は11:18。
帽子が飛ばされるほどではないが風が強い。
下で晴れていたのに、また曇ってしまっている。

参拝後、食事をしながら天候の改善を待つことにした。
風除けのため、御社殿の前の茂みに背を預けるようにして座り込み
ラーメンを作る。はー、風で寒かったからスープの暖かさが有り難い。

しばらくすると、別のコースから2組の登山客。
寂しかった頂上が賑やかになる。
時間があれば、刈田岳まで縦走しても楽しいのだろうけど。。。
登りはじめも遅かったし、まだ天気が回復していないので
動くこともできない。今日は、ここだけで諦めよう。


どのくらい待ったのだろうか。
風で雲が飛ばされ、青空を覗かせる。
日の具合も考え、ここだというタイミングで急いで撮影。
決して満足のいく状態ではないが、このコンディションでは仕方がない。

撮影後は、寒いので急いで下山。
さっさと着替えよう。着替えていると後ろから声が。。。
目の前の喫茶店の方だった。
珍しいナンバーだったので、下山するのを待っていたようだ。
山の様子や、神社の話をしているうちに、時間も過ぎていく。
その後、立ち話もなんなのでということで、喫茶店でコーヒーを
ご馳走になりながら、ゆっくりお話をした。
しかし、ご馳走にばっかりになってはと、
程よい(?)時間で、退去することに。

2:00ちょっと過ぎ。
大分早いが、荷物だけ預けて外湯にでも入ろうと山形屋に。
玄関に入ると、社長さん(宮司様)がお出迎え。

とりあえず、荷物を部屋に入れさせてもらってから
酢川温泉神社に参拝することにした。
その後、再度宿に戻って、カメラを置いてから公衆浴場に。
残念ながら、宿の前の「上湯」は工事中。
ちょっと道を下って、「下湯」に。
はー、いい湯だ。肌がつるつるになります。
そうそう、自分は知らなかったが蔵王の湯は、全国で二番目に酸性が強いらしい。

その後は宿に戻り、夕食まで部屋でのんびり。
夕食は、今回は軽めに。
前回は蔵王牛コースだったが、ちょっと量が多すぎたので。

夕食後、今度は宿のお風呂を頂いたら、
宮司様をつかまえていろいろ質問。
(すいません。お疲れのところm(_ _)m)

まず建立のスケジュールから。
なんか、自分が聞いてくることを分かってらっしゃったようで、
いろいろ資料を用意してくださっていた。
三地区合同の会合でのメモからだと以下の通り。

瀧山神社建立スケジュール
2011年
 5/8  瀧山神社例祭
      神社清祓
 5/10 解体工事開始
 5/13 ヘリコプター資材運搬
 5/15 基礎工事
 5/30 落成式


下で、組んだ御社殿を一度解体して、ヘリで運搬。
頂上で再度組み立ての算段らしい。

また、御社殿の装飾案など色々とお話もあった。
装飾については、酢川温泉神社の元宮である薬師神社にある飾り
蟇股(かえるまた)を同じようにつけるのも一案らしい。

ちなみに、この薬師神社の蟇股(かえるまた)は、
昔は十二支分あったらしいが、盗難で丑と兎のみしか
残っていなかったとのこと。
しかし、東北芸術工科大学の方々が、他の干支の彫刻の作成や、
残っていた丑と兎の修復をしてくださったらしい。
いい話だ。

ちなみに、東北芸術工科大学は、酢川温泉神社の扁額もその後
修復していたようだ。


夜も遅くまで、お話していたが、さすがに明日に響くので
部屋に戻ることにした。
その際、資料を5冊ほどお借りした。
これは、自分はまだまだ寝れそうもないな〜
と思いつつも、時間を忘れて読みふけっていたのだった。

(借用した資料)
・東北芸術工科大学 蟇股製作報告
・東北芸術工科大学 扁額修復報告
・蔵王温泉観光協会発行案内(復刻版)
・吉備津彦関係本 
  ※蔵王温泉は、吉備津彦と関連があるようだ。
   日本武尊に従軍し、蔵王温泉に縁のある吉備多賀由がそれのようだ。
・ヘリコプター荷上げ写真資料


翌朝、資料はちゃんと返却。
その後は、地蔵岳・熊野岳・刈田岳まで登り、宮司様の宿で改めてお風呂を頂いてから帰宅しました。
ちょっと疲れたけど、よいリフレッシュとなりました。
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